フォトグラメトリとは

アングルを変えて撮った複数写真から3D化する手法です
舞妓の場合、115枚の写真を同時シャッターで撮影しました

フォトグラメトリのカメラ撮影風景
360度から撮影した100枚前後の写真が必要です。
やみくもに撮れば良いのではなく、写真と写真の重なりが必要になります。


115枚の写真から3Dにする
photogrammetry-japanese-maiko-kimono

Metashapeというソフトを使って写真を3D化しました。
事務所で小物を撮る場合はRealitycaptureというソフトを使います。
これはMetashapeが人物に適しているのではなく、スタジオのカメラの設定によるためです。


metashapeのやり方
Metashapeでのワークフロー

1. まず写真を取り込みます。
あとは2〜5までを順番に計算させます。
3Dに最適なPCだとトータル10〜15分で計算できます。

metashapeやり方01

2.写真のアライメント

点群が広範囲で表示されます。全部計算させることは必要ないので、範囲を決めます。

metashapeやり方02

3.高密度クラウド構築

密度が高い点群になります。

metashapeやり方03メッシュ

4.メッシュ構築

メッシュを構築します。かなりハイメッシュです。

metashapeやり方04テクスチャ

5.テクスチャ構築

テクスチャを計算させます。自動のUV展開となりますのでバラバラの展開です。


 

Zbrush-フォトグラメトリ制作-日本人着物女性3Dモデル

6.スカルプトツールへ

メッシュのノイズをきれいにしリトポロジーします。

UV展開-舞妓-着物3Dモデル素材

7.UV展開しテクスチャ修正

最後はテクスチャの修正で終わります。

舞妓3Dモデル-3Dスキャン完成画像

被写体によって撮影方法は変わる

「高解像度の3D」にするための被写体別の私個人の認識は以下です。(2023年時点)

人物100台前後の一眼レフカメラで同時シャッター
動かない小物回転台を使い一眼レフカメラでストロボ撮影
銅像や灯籠自分が動いて多方向から一眼レフ撮影
街中や風景ドローンを飛ばして撮影(これだけ経験なし)

小物を回転台に乗せてじっくり重ね合わせを意識して、
100枚くらい撮影してみると出来上がりに感動します。
写真の綺麗さを追求するのであれば、一眼レフが撮るような写真です。
最近ではスマホでも綺麗に撮影できるようになりました。
写真は風景を撮るようにボケがない、被写界深度を深くしなければなりません。

人物の場合、Raspberry Pi 100台撮影という手段もありますが、
写真解像度ではなく、写真の綺麗さでメッシュ、テクスチャに差が出ます。
人を回転台で撮影する方法は、同時シャッターにはかないません。
人物は特に難しいので、悪あがきは時間の無駄です。100台撮影をおすすめします。
もし人間を撮影したいのなら、
商用でなければ格安のRaspberry Pi 撮影、
商用であれば一眼レフ100台のスタジオでウン万円撮影でしょうか。
そのうちAI技術で「スマホで一瞬」が出るのを待ち望んでおりますが・・


記事を書いた人:アトリエブラウン株式会社 遠藤法子


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