アトリエブラウンの遠藤です。
この仕事をする以前に建築CGパースの仕事をしていました。
使ったソフトは建築系3Dソフトのform.Zでモデリング、レンダリングし、Photoshopでレタッチして納品。
この二つのソフトを17年ほど使ってきたので、他のソフトへの移行が困難でした。
今ほど次から次へとトレンドが変わるような時代ではなかったので変える必要がなかったのが命取り?
それゆえ、すごくリアルなレンダリングができる、またはモデリングが楽なソフトが出てきた時、
一応触っては見るのですが、移行はできませんでした。
慣れたショートカットキーで自由自在にモデリングできるソフトを捨てて、新たなソフトへの移行はイヤです。
まあ、今から思えばラクしたいという怠惰な行動なのです。
ラクしたい = 成長を止める、ということにもなりかねません。
しかし、2つのソフト以外が使えなかった私が、今や、広く浅くいろいろ使うようになりました。
- ZBrush
- Blender
- Cinema4D
- iClone
- Character Creator
- 3D-coat
- MarmosetToolbag
- MetaShape
- Realitycapture
このほか検証用で複数リアルタイムエンジンを使います。
特にフォトグラメトリは3D形成するためのソフトからノイズ削除のスカルプト、テクスチャ修正など色々なソフトをまたぎます。
これらにすんなり入ることができたのはある理由があります。
3年くらい3Dソフトをほとんど触らなかったからです。
建築CGをやめますと各社に宣言した後、素材販売だけをやっていた時期がありました。
これで色々なことがリセットされたのです。
これだけ間が空くと、あれだけ使っていたショートカットキーのこだわりもなくなります。
そして3D人物という一つのソフトではなかなか完結しないものを相手し始め、次から次へと試してみる日々に突入。
すると不思議なことに、新たなソフトへの不安など「触っていればなんとかなるでしょ」という感じです。
個々のソフトの深くは知らないですけれど、基本的には使えます、というレベルで広げています。
今の若い人が聞いたら、いやいや、複数ツールは当たり前でしょ、となるかもしれませんね。
頭の化石化が始まっていた昔ながらのパース屋が、歳をとっても変化できるという部分でスクってください。
もうこれは脳トレに近いのです。
よく言われるのが、脳の活性化のために新しい道を歩いてみたり、新たなことを始めるのが良いのです。
50から始まった3D道。最初はZBrushからでした。
まずはマネから。
Youtubeで手軽に真似できる良い時代ですね。
次に新たなソフトにチャレンジとしても、敷居が格段に低いです。
すごい、粘土みたいにモデリングができる!素晴らしい。
そしてチュートリアルにありがとう!
しかし、私の場合は覚えるのに倍の時間が必要になることもありますが、めげません。
次に使ったのはCinema4D。
ペイントソフトを探していて、私にはこれがしっくりきたのです。
しばらく3D統合ソフトはC4Dを使いレンダリングもV-Rayを入れていたのですが・・
Blenderという軽くてレンダリングプラグインを入れなくていい気軽さに気がつきました。
(C4Dはペイントで今でも大活躍中です)
3Dソフトはなぜに単体で綺麗にレンダリングできないのだろう、と感じていたのは私だけでしょうか。
無料のソフトに無料のCyclesというレンダリングがついたBlenderは素晴らしいのです。
ちょっとわからないことがあれば、アニメ系の人々がいろいろチュートリアルをアップしてますので困りません。
世界的にもユーザーは爆発的に増えるでしょう。
ちなみに17年愛用したform.Zは今や、モデリングの方法もちょっと変わって、私には使いこなせないツールになってしまいました。
私の今のお気に入りは
「Blenderの大衆性」と
「Cinema4Dの安定の実力」と
「ZBrushのなんとも言えないスゴさ」。
またこれらを使いすぎて”足かせにならぬよう注意する”というのが私の課題です。